秋田木工

日本唯一の
曲木家具専門ブランド秋田木工のこだわり

無垢材を三次元に曲げる。
到底曲がるとは想像もつかない木材を、
熟練の職人達は
手のひらで躍らせるように
美しい曲線に仕上げていきます。
木の特性を熟知した職人だからこそ
この技術は、
日本のどこにも真似できません。

曲木とは

曲木の技術で作られた椅子

曲木の技術を発明したのは、ドイツ人のミヒャエル・トーネット(1796年~1871年)。
トーネットが発明した曲木工法は、木が持つ可塑性(圧力を受けて変型したものが、そのまま元に戻らない性質)を利用。天然の無垢材を煮沸し、鉄の金型に沿って曲げ成型します。この技術により、これまでの椅子とは一線を画す美しい曲線を描く椅子が生まれました。

ミヒャエル・トーネット

ミヒャエル・トーネット
/ Michael・Thonet
トーネットは「モダンスタイルの原点」ともいえる曲木椅子を数多く生み出し、特に1859年に発表されたNO.14は歴史に残る名作となり現在までに約2億脚製造されたといわれています。

秋田木工とは

秋田木工とは

秋田木工で働く職人は60人以上。
10代の若手から70代のベテランまで
それぞれが自分に任された工程に黙々と励む。
彼らの誇りは「日本で唯一自分達にしかできない技術を持っている」ということ。

曲木家具をつくる工房は日本にも数社あるものの、
無垢材をひねりあげる
立体的な曲木を専門とするのは
秋田木工以外どこにもない。

100年以上続くこの技術は熟練の職人達から
若い職人へと正しく伝えられてきた。
「時を紡いでいく色褪せない
『本物』を届け続けたい」
その想いを胸に職人達は
今日も黙々と作業を続けている。

製造風景

治具

治具ジク

曲木の家具をつくり出すために欠かせない治具と呼ばれる鉄型。仕上がりを左右するこの治具は機械ではつくれないため、全て職人の手作業です。

実寸大の図面から木製の箱型をつくり、製品の曲線を描くところから始まる治具づくり。ボールペンで書かれたわずか0.5mmの線を頼りに、専用の機械で少しずつ鉄を叩き、つくり上げていきます。
美しく身体にしっとりと馴染む曲線を生みだす要となるこの作業は、誰もが簡単にできるものではありません。この加工は現在、秋田県の優良技能士として県知事賞を受賞した熟練工が担っています。

曲木

曲木マゲキ

圧力を受けて変形すると元に戻らない、木の性質を利用した曲木加工。100℃近くなる蒸気で長時間蒸し、水分を含ませた木材を鉄型に合わせてじっくりと曲げていきます。乾燥して硬くなる前に仕上げなければならないため、作業にかけられる時間はわずか5分。この短時間にバランスを見ながら、製品によってはふたりがかりで同時に作業を行います。力づくで曲げようとしても決してうまくいきません。職人達は、木と対話するように心を通わせて進めていきます。

切削

切削セッサク

曲木化工を施した木材を乾燥させた後、製品の大まかなラインを削り出していきます。また、組み立てに必要な穴あけやホゾ取りなども、緻密に計算しながら職人たちが加工していきます。金具をできるだけ使わずに組み立てをする。このひと手間が、丈夫で軽く、見た目も美しい椅子を生みだします。機械の力を借りる事も多々ありますが、加工が難しい曲木家具づくりには専用の機械が必要です。製品のパーツごとに必要な道具がそれぞれ違うため、流通している部品では賄いきれません。「ないものは、つくる。」が秋田木工の基本理念。鉄型同様に、道具も自社で製作しています。

研磨

研磨ケンマ

角ばっていた木材を丸く整え、製品のデザインに合わせて曲木の角度を調整する研磨。曲木加工の際に生じたわずかな傷や、へこみの修整も同時に行います。職人がその手で確かめながら南京カンナ(写真下段)と呼ばれる道具を何種類も使い分けながら繊細な曲線を紡ぎだしていきます。南京カンナで整えた後は表面を滑らかに磨く作業へと移ります。リボン状のヤスリの間に曲木を通し、身体全体を使って長い木材を滑らせながら研磨します。直接触れたときの感触や身体に優しくフィットする曲線は、一切妥協を許さない職人達が神経を研ぎ澄まし、磨き上げていきます。

塗装

塗装トソウ

組み立てられた椅子は塗装の工程へと移ります。ここで大切なのが組み立ての時にわずかなへこみやゆがみがないかの確認作業。綺麗に仕上げるためにはこの時点での細かな修正が欠かせません。着色は一度では終わらず、塗装と磨きを繰り返します。途中に二度、手磨きを施す事で色よく仕上がるだけでなく、滑らかな手触りが生みだされます。磨き上げた曲木に専用のエアーガンで着色するのもまた、職人の腕の見せ所。吹付けが薄いとざらつき感が残り、濃ければ液だれを起こし見栄えを損なうことになるのです。塗装後、座面や背の張り加工を経て完成に至ります。

秋田県湯沢市。
雄物川の傍ら、椅子づくりに適したこの地に
「秋田木工」はあります。
まっすぐに立っていた木からつくられたとは思えない美しい曲線。熟練の職人が生み出す不朽のスタイル。 1910年の創業以来、日本で唯一「曲木」と呼ばれる技術を専門として100年以上の歴史を築いてきた、家具の工房です。

作業風景

秋田木工の高い技術力は、名だたるデザイナーに愛され、柳宗理や剣持勇など日本の巨匠たちによる、名作とも呼べる数々の作品を、共につくり上げてきました。伝統を大切にしながら、現代の生活にあったデザインへ挑戦し続ける。曲木の技術を継承し、進化を続ける職人の熱い想いが秋田木工の強みです。

作業風景

曲線である人間の身体になじむ椅子。ほとんどのものが機械生産となりつつある現代にあえて手間のかかる手作業にこだわる。職人の手でなければ生まれないあたたかみは製品に宿り、世代を超えて愛され続けています。

お問い合わせ

製品/販売に関するご相談や
お問い合わせはこちら

製品カタログ画像

各製品の規格を含む詳細を
カタログにおまとめてしております。