曲木家具の技術

「曲げ木」

曲木とは、その名の通り、無垢の木材を高温の蒸気で蒸して曲げる技術。
曲木の描く緩やかな曲線は、デザイン性と機能性の双方を追い求めた、1つの答えです。
「暮らしの中で、快適に使える家具であるように。」
そんな想いを実現するために、デザインやパーツで微妙に曲げの角度を変え、木の太さや滑らかさ、色などにこだわり、すべて熟練した職人の手で一つひとつ作られます。

曲木椅子が生まれるまで

「乾燥・木取り」

希少性が高まる国産のブナ材を、時間をかけて自然乾燥させます。
そして木材を必要な長さ、厚さ、太さに切り出します。

「曲木加工」

高温で蒸した木材を金型に沿わせて曲げていきます。
木材が冷め、乾燥して固くなる前に成型しなければならないので、作業は時間との勝負。2分から5分ほどで、一気に仕上げなければなりません。デザインによっては、曲げるだけではなくひねりも加える複雑な加工が必要になる場合もあり、木目によって微妙な力加減をしたり、曲げるスピードを調節したりと、培われた経験と技術が必要とされる作業です。

「切削」

曲げ木加工を施した後、木材を丸く整え、太さや曲げ木の角度を調節するとともに、曲げ木加工の際に生じたわずかなへこみや細やかなキズを修正します。南京カンナ と呼ばれる道具を何種類も使い分けながら、ひとつ一つのパーツを丁寧に削りだします。驚くべき速さで削り、触れて確認しながら繊細な曲線を紡ぎだす技は秀逸です。

「研磨」

カンナで整えた後は、ヤスリで表面を滑らかに仕上げていきます。職人が手のひらで感触を確かめながら、繊細に丁寧に研磨していきます。手にしっくりと馴染み、体に優しくフィットする柔らかな感触や曲線は、一切妥協を許さない職人の技と精神から生まれています。

「塗装」

組み立てられた椅子は、塗装の工程へと移ります。
着色の間に2度手で磨くことで、色が安定し、きれいに塗り上がります。
その後、製品によっては座面や背の張り加工を経て、完成に至ります。
これらすべての工程は、熟練した職人の技により行われるもので、だからこそ高い完成度を誇ります。